花火をみる

花火見物ってあんまり得意じゃないんだ。

光って、すぐ消えてしまう。すぐに、次々に、消えていってしまう。

なんかそういう、当然の宿命みたいなものを見せつけられる気がして、得意じゃないんだ。

でも、美しい光を見ていると、それがどんなに短い一瞬のものでも、

やっぱり「見てよかった」という気持ちがうまれてきて、嘆くばかりじゃしょうがないとも思った。

光をいっぱい憶えていようと思った。どんなにあっけなく消えたって、光は光だ。

そんなことを今日はずっと思っている。

声優の鈴置洋孝さんといえば、ガンダム者の私にとってはまず大好きなブライト・ノア艦長ですが、

でも、ほかにも鈴置さんが演じられたキャラクターのひとりひとり、みんな素敵な忘れられない人で、

ぜんぶがもう、「遺されたもの」になってしまったことが、とても悲しい。

ご冥福をお祈りします。

ここから先はまったく私事なんだけど

一年ほど前に、友をひとり亡くしたのです。

そのひとも、たいへんなガンダム者で、いろんなアニメ大好きだったから、

いまごろ雲の上で、ブライトさんにサインもらってるかもね。

ダイターン3の破嵐万丈だって、はずせないよね。

忘れないようにね。

などと、地上にいる私は、花火の彼方の成層圏のうんと先のどこか、のことを、ぼんやり考える。

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