著者: 若木 未生
タイトル: 真・イズミ幻戦記―暁の国〈1〉
ねこばなしといいつつ
自分の本の宣伝かいな!
いや…その…
この2匹の猫の名前をつけたのは
私ではないのでございます。
それともやはり、私なのか?
あるとき、友達が電話してきたのです。
「捨てられてた子猫を2匹拾ったの!
その子猫たちがね、
あなたの本(イズミ幻戦記)に出てくる
『拓己』と『省吾』に、見た目そっくりだったから、
拓己と省吾って名前をつけちゃったの。
そういうわけで、
このふたりは、作者のあなたに飼ってもらわないと!」
……。
友よ……。
そういうわけでって何だ。
思えば、巧妙に騙された気もする。
うまーく、私が飼うように、仕向けられた気もする。
ともかく、友の機転と、どこぞの神様のおぼしめしと、ちょっとした偶然で、
かれらは拓己と省吾と呼ばれることになり
私の家にころがりこんできたのでございます。
ありがたや!
「自分の小説のキャラクターの名前を、猫につけてるオレ…」
我に返ると、ちょっぴり恥ずかしい。
でも、まあ、いいんだ…
ほんとに似てるし…
(まだ騙されてるのかしら…むむむむ)