- 須藤 真澄
- 長い長いさんぽ ビームコミックス
この本は、お風呂の中で読んだ。
風呂場でだったらどんなに泣いても大丈夫だと思って。(変な理由だね)
あと、なんとなく、うちの猫らにはバレない場所でこっそり泣こうと思って。(この理由もなんだかね。むう…察して下さい)
「ゆず」は、須藤さんのおうちの素敵な可愛い猫。
私は「ゆず」と面識もない、ただ須藤さんのペンが描く「ゆず」しか知らない一読者なんだけど
須藤さんの漫画にぱんぱんに詰められている「ゆず」への愛が、大好きだった。
コミックビームで「長い長いさんぽ」を読んだときには号泣してしまって、一度読んだきり読み返せなかった。
でもビームさんが、この素敵な可愛い本を、ゆずの一周忌にあわせて発売してくれた。
特別な本だ。ありがとうコミックビーム大好きだ。
覚悟をきめて、また読んだ。
やっぱり、がらがら泣いた。
風呂で読んでよかった。
私は「悲しい出来事」の前で泣いてるんじゃなくて、
胸をガリガリかきむしられるような思いを隠さずすべてぶつけて漫画にした、
須藤さんの漫画のチカラによって泣いてるんだ。
描いてくださってありがとう、ほんとうにありがとう、と思いました。
とても良い漫画です。
悲しく切ないだけでもなくて、やがてあったかな光がさすような本だ。
猫好きな人には、ぶわっと胸に来ると思うけど、
猫が好きな人じゃなくても、この漫画がどんなにうつくしいかは、きっとわかる。