著者: アーサー・ランサム, 岩田 欣三, 神宮 輝夫タイトル: アーサー・ランサム全集 全12巻
あいたた。タイトル間違ってた…すみません神様!
『海へ出るつもりじゃなかった』
これが正しい。
アーサー・ランサム、大好きです。出会いはツバメ号とアマゾン号。
小学生のころに「おもしろい!」と思い、
中学生のときには「うわ、けっこう、きっつい話だ」と思い、
大学生になったら「つうか、この、ペミカンが…食べたい」とか思い、
今も、大好きです。
猫なんか好きじゃなかったんだ
『海に出るつもりじゃなかった』…という感じ(元ネタはアーサー・ランサムで)なのだった。
猫なんか好きじゃなかった。
実家で同居してたおばーちゃんが猫嫌いだったから、その影響かもしれない。
ちなみに、おばーちゃんが猫嫌いになった理由は、泣かす。
むかし戦後まもない頃、ろくに食べ物の手に入らない頃に、
おばーちゃんは苦労して、たいそう苦労して、お魚を(ウナギだったかな)手にいれた。
病気で寝ていた夫(私のおじーちゃんですな)に、
栄養のあるものを食べさせようと…!美談だ!
なのに、
ふと目を離した隙に、
その貴重な魚が、
消えているじゃないか!
そして、わずかに見えたのは
走り去る
どらねこの尻尾…!
そりゃ泣くなあ。私もそんな目にあったら、きっと泣く。
かくして、おばーちゃんは、「おさかなくわえたどらねこ許すまじ」の人となったのです。
実家では、ずっと犬を飼っていました。
犬の忠義心や、まじめな性格は、かわいい。
犬ラブ!
私はそういうふうに育ったのでございました…。
まさか自分が猫と暮らすようになるなんて、
考えてもみなかった。
しかし、今…
何の因果か、足元に猫ふたり。
共に暮らして、十年あまり。
「この十余年に、きみらふたりが一緒にいなかったら、
私は、道の途中で、アイスクリームみたいにふにゃらか溶けて、
いまごろ生きてなかったかもしんないよ。
あぶねえー。
よくぞ私のところに来てくれた!おまえら!」
と思う飼い主。
縁は不思議なのです。