若木未生インタビュー 4

◎インタビュアー・旭那美里(A) 水無月あお(M)
A 好きなアニメ映画のベスト3なんて決められますか?
若木 たくさんあるから難しいですね。ガンダムが好きな山川さんのために富野監督シバリで3つあげると、『機動戦士ガンダム2 哀・戦士編』『逆襲のシャア』『伝説巨神イデオン 発動篇』。
 富野作品以外でのベスト3だと、『銀河鉄道999』『マクロスプラス』『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』です。

A コミケに作品をお出しになってますよね。コミケで他の作品のパロディではなくて、『ハイスクール・オーラバスター』とか、あえて若木先生ご自身の作品を書かれていますよね。商業誌じゃなくて同人誌でお出しになる意味は?
若木 商業誌の世界は私にとって、すごく神聖な世界だからだと思うんですよ。商業誌、読者の人に正当なルートでわたるものっていうのは、絶対に素晴らしいものでなければいけない。絶対に。
 それは私の中の聖域、サンクチュアリなんです。
 そうすると、皆さんのところに届く前に、自分の机の上で取捨選択しているものがいろいろあるんです。これはまだその聖域にあげるものじゃない、とか。これは自分なりに良いと思っているけれども、皆さんとの勝負の場所に出すにはふさわしくない方向性のように思う、とか。
 あとコバルト文庫っていう場所の性格もありますから、他の場所ならOKだけど、
コバルト文庫で私がやりたいこととは違う、とか。そういうものが余って。
 で、何か作品を書こうというときに、その手前で、準備の練習、習作っていえばい
いのかな……たとえば『イズミ幻戦記』久しぶりに書くんだけど、ちゃんと書き方を
おぼえているかしら、ウォーミングアップに短いもの1本書いとこう、とか。そんな
ふうに、訓練だと思って書いたものがあって。でも、誰にも見せずに机のひきだしに
しまっておいたら作品が可哀想だったので、じゃあ、それが練習であったり、私自身
がOKでもコバルト文庫にはふさわしくはないなと思ったものは、そういう但し書き
をつけて、この話はこういう意図でこういう風に書いたけど、あえて商業誌には発表
したくないのだ、と説明したうえで、同人誌で出したりしました。
 でも、だんだん練習とかは、あんまりしなくなってきた……というか、しなくても
よくなってきた。また練習したくなるかもしれないですけど。
 それと、同人誌世界の規模が大きくなって、アンダーグラウンドでなく、そこで何
かをやることがオフィシャルな活動であるような印象になってきた、商業誌に近づい
てきたっていう気もします。
 だから、今はあんまり同人誌で作品を出そうとは思ってないんです。しばらくそう
いう試みをしていた時期もあった、ということで。
M 他の作家さんは、先生のライバルだったり、目標だったりしますか?
若木 すごくします、はい。
 素晴らしい作品を見つけると、もう嬉しくって思わず、オマエ素晴らしい~、敵だ
~って、本人に言いに行くんですよ(笑)。
 こんなこと言ってると勘違いされるんですけど、いや、私の言い方も変でよくない
なと思うんですけど、あなた素晴らしいですー、ちくしょうくやしいぞ、オマエなん
か倒してやるぅって言いたくなるんです。若木さんは私をいじめたいのか好きなのか
分からんってなるんですけど、もちろんすごく好きなんで。
 好きな作家がいるってことは、戦うことができるってことなので。私と戦ってくだ
さいって言いに行きたくなるんですね。あとは、自分に自信がないときや、相手のほ
うが本当にずっと格上でどうにもかなわんな、ってときなんかは、憎いなー憎いなー
と小声でブツブツ言ってますね(笑)。しばらく経ってから、ずっとニクかったんで
すって白状しに行くとか。
 好きですね、やっぱり素敵な人達が居てくださるというのは。
(続く)

※初出 2002年「文学メルマ!」

ホント…世話がやけるのさ

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よい天気ですし
猫はポカったりフカったりし放題だよ。
飼い主はウォーキングをかねて買物に行くらしいよ。
「いってきますーいってきますーきますよー」
しつこい飼い主。見送りをしてほしーらしいが
早く行って早く帰ればいいじゃんー。猫は寝る。
ドタガタガタ
「うええん、たくみようーしょうごようー…玄関で…ころんだあ…眼鏡が…こわれたあ…」
えーとー
なぜ何もないトコで、コケるのか?
そんで
なぜ猫のもとに報告に戻る?
えーとー
じゃー飼い主はでかけなきゃいいと思う。そんで猫にカツオ缶を与えるといいと思う。
「そうはいかないんだよ、たくみくん…。体力増進のために、いってくるわ…。ウウ…めそめそめそ」
…で…カツオはなし?
ほんとにほんとに
世話がやける飼い主だよニャー。

映画新訳ゼータ2『恋人たち』

なんだよ!

そんなにトミノさんのこと、いじめなくてもいいじゃん…

映画『恋人たち』、面白いじゃねえか!!!(何…このサケビ)

……いや、あんまり周辺に賛同が得られず。孤軍奮闘な気分だったので叫んでみました。

(「大きい声を出しさえすれば言っていることが正しくなるのか?」@グレアムペンギン…。ええ、グレアムも好きですよ)

確かに『星を継ぐ者』のほうが、作品単体でのカタルシスは大きい。

そりゃー古谷さんの声でアムロが「シャア!」と叫んで止め絵になったら無条件に「カッコイイ!」と思ってしまう。『星を継ぐ者』ラストのカタルシスはむしろ反則スレスレだろう。

わかっちゃいたが、しみじみと古谷徹という大天才の恐ろしきチカラを思う昨今です。「声の腕力」でノックアウトだ。

だいたい、ファーストガンダム世代は、アムロとシャアが好きだもんな…ええ、私も好きですよ…わかるよ、わかるけどさ…

(私はブライト艦長が一押しです。あと、ランバ・ラル成分は必須。)

新訳版のカミーユがすばらしく大好きなのです。

このカミーユは、20年前に悲惨に壊れてしまった可哀想な子とは違う、「まだ見たことのないカミーユ」なんだよ。

「誰も知らないラスト」にむけて、生きのびようとしているカミーユなのです。

昔のカミーユは、いつも衝動的で、危なっかしくて、私は彼の背中ばっかり見てた。怖くて、近寄れないけど、深く傷ついているから、目が離せない人だった。

新しいカミーユは、あいかわらず深く傷ついているけど、きっと正面から抱きしめても大丈夫だ。怖くない。

(サラにむかって「死なばもろとも」などと口走ってたあたりは20年前の重力にひっぱられていたみたいですが……。むむ)

この新しい、つよい、愛おしい肌触りのカミーユというキャラクターを、この現在に富野監督が動かしていることが、嬉しい。

いいじゃん、コレ!

エマさんとヘンケン艦長がいいよな。

臆面なく家族の画像みてるブライトもいいな。

ブライトとけっこううまく呼吸のあっているクワトロくんもいいな。

レコアさんは可哀想だな。…………いつだってシャアは女を幸せにしないダメダメくんだよ…。

映画ではステファニーがウォンさんの娘になっている…仕事が細かいな!

アッシマーやギャプランにも燃えー。ゼータ変形に燃え。やはりここは萌えよりは燃えだ。

ほんっとにモビルスーツの動きがイイ!

つうことで第三部完結編に、期待は繋がっているわけです。

えーい、元気出たー!

私もがんばろう!!(それが大切だ)

バンダイビジュアル
機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-

晴耕雨読

うむむ忙しいーイヤこの程度で忙しいなんて言っては甘いよ、あまっちょろいことよ…しかしうむむむ…

忙しいなと思ってるときほど寸暇を惜しんで本を読みます。ココロが落ちつきます。これは逃避なのか?
逃避でもなんでもいい、人間の魂にとって読書は必要だ!絶対に。(でもって晴耕雨読がイイよなやっぱりな。「耕」=「働」でな。)
で、最近の読書。
正岡 子規
病牀六尺
病床の泣き言でもグチでも何でも正岡子規が書くと美しい。嗚呼オイラ、ちっちゃいなー。
杉本 亜未
独裁者グラナダ
その正岡子規を読んでる原因はこれ。本年度のマイベストワン漫画。
橋本 治
「三島由紀夫」とはなにものだったのか
眠れないほど面白かった。ガツーン。
レーヌ=マリー パリス, エレーヌ ピネ, Reine‐Marie Paris, H´el`ene Pinet, 南條 郁子, 湯原 かの子
カミーユ・クローデル―天才は鏡のごとく

いろいろ煩悶した。女性と芸術との大問題だと思うんだが難問。うーん。もうしばらく考えよう…。

森 鴎外
阿部一族―他二編 岩波文庫
鴎外は昔から大好きなんですがなんで好きなんだろう。と思い、改めて読む。
難儀な人ばっかり出てくる…そういえばそうだった。